新しく借りた農地ですが、もともとずっと田んぼでした。
そのせいか、どうも水はけが良くない気がします。
地面の下がどうなっているのか気になったので、スコップで掘ってみました。
掘り始めて90cm。やっと石が出てきました。
現在耕作してる畑は50cmもすると大きな石がごろごろ出てくるので、ここまで全然石が出ないとか驚きです。
やっぱり場所によって土の状況はかなり違いますね。
さて、掘った穴の側面を見ると、地表から20cmぐらいのところで色が変わってます。
これは、「耕盤」と呼ばれるもので、土が固くなってしまった層です。
トラクタで耕すことによって、土の表面は柔らかくなるのですが、トラクタのロータリーが届かない部分はどんどん固められていきます。そうして指も刺さらない、水も通さない層ができて、排水性が悪化します。特に田んぼだとお米しか作らないし、生育中は常時水を張っているので、畑に比べて耕盤ができやすいのだと思います。
畑の場合、トウモロコシやホウレンソウなど、根が深くまで伸びる作物を植えることがあるので、耕盤は出来にくい(できてもそんなに固くない)ような気がします。
さて、どのくらい固いのかを調べるために、マジックを突き刺してみました。
参考のため、割り箸も突き刺してみました。
結果はこちら。
深さ (cm) |
マジック (mm) |
割り箸 (mm) |
---|---|---|
10 | 100 | 240 |
15 | 100 | 240 |
20 | 75 | 90 |
25 | 3 | 3 |
30 | 10 | 20 |
35 | 15 | 30 |
40 | 20 | 30 |
45 | 20 | 65 |
50 | 50 | 80 |
55 | 50 | 60 |
60 | 10 | 40 |
65 | 5 | 40 |
70 | 5 | 50 |
75 | 5 | 45 |
80 | 5 | 40 |
85 | 10 | 50 |
地表から25cm付近にとても固い耕盤があります。ちょっと予想外だったのは、65cm以降もかなり土が固かったことですね。2重耕盤といったところなのでしょうか。
また、地表から90cmまでずっと粘土質の土壌でした。
まあ、要するにすごく水はけが悪いということで、畑として使用するには土壌改良するしかないという結論に達しました。今年の作付けはあきらめましたよ。。。
具体的には3つのタスクを実施するつもりです。
- プラソイラによる耕盤破壊
- エンバク(緑肥)による有機物の補給
- セスバニア(緑肥)による耕盤破壊
農地において耕盤ができることは良くあることなので、その対策もそれなりにあります。
プラソイラは幅10cmぐらいの爪を土に差し込んで溝を掘る機械です。耕盤を物理的に壊します。
地元の農業公社でプラソイラを作業してくれる(しかも10aで3,600円と結構お手頃価格)ので、申し込みをしました。ちょっと立て込んでいて実施は2週間後ぐらいになりそうです。
ちなみに、プラソイラは畑向きの機械で、田んぼの場合にはサブソイラという機械を使います。
サブソイラは幅1cmぐらいの刃で耕盤を「切る」イメージになります。田んぼは平らにしておかないと水を張ったときに水深が一定にならない、とか、田植機の車輪が細いので10cmの溝に落ちる可能性がある、とかあって、プラソイラは向かないようです。
エンバクは麦の一種で繊維質を多く含みます。また、根も1mぐらい伸びるらしいので、土を耕してもらうつもりです。
3月下旬に種をまいて6月下旬にすき込むつもりです。
セスバニアはマメ科の緑肥ですが、なんと根が2mぐらい伸びるそうです。しかもかなり固い土でも潜り込んでいくとのこと。
本来はセスバニアをエンバクよりも先にまきたいところなんですが、播種時期が7月頃なので、この順番になりました。
7月に種をまいて、10月にすき込むつもりです。
、、、で、1年が終わります。
これだけやってもうまくいくのかどうかは分かりませんが、今のまま植え付けを開始するよりは良いと判断しました。
ということで、今年は作付面積が広がらない=売上が劇的に伸びることもない、という結果になりました。
まあ、ひとつひとつやるしかないですな。
ご参考
以前掘った現在の畑の様子。全体的に砂っぽくて下の方は赤土です。石もごろごろしてます。
こういうところは水はけが良いです。
砂利を採取して埋め戻ししたところも、水はけは悪いです。農業委員会に問い合わせると…わかるかもしれない。一時転用の許可を出していればですが…。
ご近所のかたに聞いたところによると該当地区は大体同じ感じのようです。
かなーり昔に区画整理をしたところなので、記録が残っているかどうかは怪しそうな。。。
1975年の写真ではすでに区画整理されてました。四角形で良い農地ではあります。