「ソフトウェアを15年間販売してきてわかった効果的な価格設定方法」という記事を読んだので、価格設定について考えてみました。
原文ではちゃんと調査した結果のグラフになってますが、私なりに簡略化すると、左の絵のようになります。
横軸が価格で、縦軸が「その金額までなら」買ってくれる人の数です。
つまり、ある価格を設定した場合、それよりも右側の面積が買ってくれる人の総数ということです。
価格が高くなると、当然買ってくれる人も減っていくのですが、「ある金額」を越えるといきなり買ってくれる人が減ってしまうということがわかります。で、そのポイントが2つあるということです。
とりあえず、安いほうを「庶民価格」、高い方を「セレブ価格」ということにしましょう。
庶民価格
価格は安めですが、大量に売れます。私の作っている作物だと、小松菜や大根、ニンジン、等のどこにでもある作物ということになりますね。
トウモロコシは季節商品で高めに設定しても売れるのですが、その日中に売り切らないといけないので、庶民価格を設定して売り切るように考えた方がいいように思います。
セレブ価格
価格は高めですが、そこそこしか売れません。私の作っている作物だと、スティックセニョールとかが該当作物です。
他に出している人がいないので、価格は自分で決める感じです。
また、そもそも出荷量が少ないのであれば、高く買ってくれる人だけに売れればいいので、高めの価格設定が正しいということになります。他品種少量生産をしている人は基本的にセレブ価格を狙うべきだと思います。
さて、ここから本題。直売所に出荷して、売れないよ-ってときにどうするのか、パターン毎に考えてみました。
全然売れない
珍しいし、おいしいので、高くしちゃえ、って場合に陥るパターンです。
おそらく、価格が「セレブ価格」よりも高くなってます。ちょっと値下げをして様子を見ましょう。
そんなに外れた価格を設定することはないので、おそらく少し値段を下げるだけで、変化があると思います。
売れ残りが結構ある
そこそこ売れているけど、売れ残りが多い、こんな場合は庶民価格を超えてます。価格を庶民価格まで下げましょう。
ここで注意するのは、「セレブ価格はあんまり変わらないけど、庶民価格は結構変動する」ってことです。シーズンに入って量が出ると、だんだん安くなっていくパターンです。でも、対応は簡単。同じ直売所に出している他の人と値段を合わせちゃいましょう。だいたいこれで何とかなります。
安くしても売れ残りがどっさり
最悪のパターンです。市場が飽和してます。どんなに安くしても売れません。先週私のトマトがこのパターンでした(泣。
トマトやナス、キュウリで発生します。たまに50円とか信じられない値段をつける人が現れたりします。でも、売れ残ってます。。。
こうなったら対策はありません。じっと耐えて、売れ残りは廃棄です。
この期間、絶対やってはいけないのが、「さらに値下げする」ことです。どうせ売れません。1~2週間すれば解消さえるような気がするので、じっと待ちます。
不思議なことに、この期間、実は売上はそこそこあるんです。売れ残りがどっさりなので、暗い気持ちになりますが、もともと、どっさり出荷しているので、3割から5割売れただけでも売上は立ちます。自分の皮算用と違いすぎるプレッシャーとの戦いですね。
ついでに言うなら、200円を180円に下げても1割減、1割多く売れれば元は取れます。でも100円を80円に下げたら2割減、2割多く売れないと元がとれません。値段を下げすぎることは売上ダウンにつながります。
本格的な対応としては、「そんな作物は作らない」に限ります。専業のトマト農家さんとかが、加温ハウスで、冬場から春に出荷しているのもこのためだと思います。
あと、もうひとつ、「違う市場で売る」という手があります。栃木で品物があふれてても、東京や北海道やアメリカでは品薄かもしれない、ってことですね。新たな市場を開拓するということで、これもかなりハードルが高いです。
ちょっと長くなっちゃったので、今回の投稿はここまで。でも、続きがありますよ。
先週の出荷作物
- シンディスィート
- アイコ
- イエローアイコ
- 桃太郎
- 麗夏
- 湯上がり娘
中玉トマトです。私の一押し。
赤いミニトマトです。
黄色いミニトマト。甘くて子供に人気。
大玉トマトです。有名な品種ですね。やっぱり柔らかくて甘いです。
大玉トマト。実も皮もしっかりしていて、包丁で切りやすい。日持ちもします。
茶豆風味のエダマメです。甘くておいしいですよ。